もらったニジマスを七輪で焼いて食べる

Nijimasu 9-1. 菅野温泉停滞・足寄


1992-8-27 (木) くもりときどきあめ

キャンプ場にはたのしい人がいっぱい

今日はいまいち天気が悪いのでキャンプ場の連泊者と雑談です。北海道のキャンプ場にはよく「米原組」という人たちがいるようです。西表島の米原キャンプ場で知り合った人達が連絡をとりあったりステッカーやロゴ入りのアイテムなどを作っていたりするそうです。ここ、然別峡キャンプ場では 2 人、このあと知床で 1 人、霧多布でもう 1 人会いました。さすが、いずれも気合いの入った放浪旅行のつわものです。

その米原組の一人が羅臼の熊の湯キャンプ場に今年 (1992 年) の 7 月ごろ、約 1 カ月いたというので話を聞きました。彼によると、ほとんどがくもりで、最高気温は 12 〜 14 度の日が多かった。午前中は上着を着てお昼にようやく脱げるという感じ。強風が吹いた日にはテントが何張りもとばされ、モンベルのテントもバラバラに吹き飛んだとか。コンブ干しのバイトは最高 7,000 円もらえた、などなど。私のモンベルのテントはまだ実際に強く吹かれたことがないので、こういう話を聞くとちょっと心配です。また、私がこれから行くという羅臼はそんなに寒いのか、とビビッてしまいます。

然別峡キャンプ場はトドマツの森
その他何人かとお茶を飲んだり、ポップコーンをコーヒー味やカレー味で作ったりします。ポップコーンは簡単なわりにはおいしくて、ヒマな時にはちょうどいいおやつ (*1) です。午後になってから釣りがうまいおじさんからもらってきたというニジマス二匹を七輪で焼いて食べますが、手が凍るような冷たい水に住むだけあって脂が乗っていてたいへんおいしいです。

あ〜、今日もキャンプ場には自転車は私だけ。ライダーは日帰りでトムラウシとか岩間温泉に行ってきたという人ばかり。うらやまし〜。誰か自転車はこないかな〜。岩間温泉は 2 回川の中をバシャバシャと渡らなければならない、山の露天風呂だそうです。


1992-8-28 (金) あめ

然別峡では買物はできません。ビールは菅野温泉にありますが、高いです (缶ビール 350 ml 500 円)。できればたくさん食料を買い込んでくるようにしたいものです。なんと、今日は私の食料が底をついてしまいました。ということで、連泊者の知恵を借りました。これから帰ろうとしている家族連れを見つけてお手伝いをすることにしました。

「すいませ〜ん、これからお帰りですか? 食料が余っていたらわけていただけませんか? ゴミ捨てでも荷物運びでもなんでもしますよ〜。」

結局、荷物を運んだり濡れたテントをたたんだりして 2 日分ぐらいの食料をもらってしまいました。(あのときの札幌の方ありがと〜ございました。ペコペコ)

忘れられた温泉たち
菅野温泉とわすれられた野の温泉と ...


1992-8-29 (土) きりさめときどきあめ [最高 17 度]



晴れていれば牧場はこんな感じ

牧場のユリ さて、このままだといつまでたってもこのキャンプ場から出られない (無限食料 - 笑) ので思い切って出ることにします。目的地はツーリストの間でよく話ののぼる、ウワサのオンネトーです。

キャンプ場の深い椴松の森の中ではくもりだと思っていたら、森の外では霧雨が降っていました。然別峡キャンプ場は霧雨程度では気がつかないくらい森が濃いのですね。

人気の少ない平らなダートを下り、十勝平野にでると北風に乗って冷たい霧雨が横から吹きつけてきました。はじめは油断してカッパのズボンのほうを着ていませんでしたが、そのためにジャージを濡らしてしまい、進にしたがってどんどん寒くなっていきます。道の両側は行けども行けども見渡すかぎりの牧場と畑ばかりです。う〜、寒いよ〜。鼻水がとまらない〜。どこか暖かいところはないのか〜〜。

13 〜 14 度ぐらいの気温の中を寒さに震えながらしばらく走ったころ、道路脇に「士幌市街」という看板が出たので、市街地のどこか暖かいところに行こうということで曲ってみます。さらに震えながら走りますが、なかなか市街地につきません。やはり行けども行けども畑と牧場が続くばかり。ふと道端に観光案内のような看板がみえたのでよく見ると、「士幌小学校跡」とか、「ほげたら跡」などのばかりです。どうりで牧場と畑ばかりで、商店などの町のたぐいがまるで見あたらないのでした。ショックのあまり看板の前でボーゼンとたちつくします。

寒さはしだいにだるさに変わり、このままではまずいのでなんとか気をとりなおして隣の上士幌に向かうことにします。

上士幌は郵便局や銀行、商店街もある立派な町です。ほっとして店に入り、やたら早口で何を言っているのかまったくわからない亭主と意味不明のあいまいな会話をかわしつつラーメンをすすります。店の中でラーメンを食べたあとは暖まったと思ったのですが、外に出るとよけいに寒くなってしまいました。これはいかんということでもう一軒ラーメン屋に寄りますが、それでもまだ寒い。とりあえずこの寒さを逃れるためにちょっと立派な町がありそうな足寄 (あしよろまたはあしょろ ?) に急ぎます。

暖かな平原
晴れていれば ...

足寄は観光にも力をいれているようで、町に近づくにつれてフキなどの名物を紹介する看板が増えてきます。小さな丘をまいていくようにして越えると足寄の町に下って行きます。足寄の駅に着くころには阿寒湖方面にむかう大型バスやバイクの列にすれ違うなど、だんだんとにぎやかになります。ただ、にぎやかな国道に比べると足寄駅自体は想像とは違い、黒ずんだ小さな木造の建物で、阿寒へむかう一筋の国道を見通すようにして静かに建っています。そんな駅前の木のベンチでバナナを食べているところへ、昔自転車でツーリングしていたけれど今はバイクで遊びにきているというライダーとしばし歓談など。

などといいつつ足寄ではとりあえず銭湯で暖まることにしますが、なんと 200 円で済みました。安い。足寄にあるもう一つの銭湯が料金を値上げしないのでつきあいで据え置きしているとか。でも、蛇口のお湯で手がぬるぬるしたので臭いをかいでみたら石油臭かった。うへ〜。200 円だからってことはないでしょうが ... たまたま? うーむ。銭湯で暖まったあとはスーパーで干しカジカ、アサリなどを買い、足寄の一つ北の駅に行きます。

足寄の一つ北の無人駅には入り口にカギがついていたので中では泊まらず、近くの公園にテントを張ることにします。駅の入り口のかたわらには「愛の泉」という水飲み場がありますが、名前のわりにはあまりおいしい水ではないようです。

夜、うす暗いテントの中でふと目を開くと、コッヘルの上に残しておいた干しカジカが表面から斑点状に緑の光を放っていたのがとっても不思議でした。それにしても、干しカジカは焼けばよかった。



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