cource map 8-1. 日勝峠を越えて


1992-8-24 (月) はれのちくもり



日高の沙流川キャンプ場のすがすがしい朝です。木のにおいがする山のさわやかな空気がなつかしいです。今日はいよいよ待望の日勝峠の峠越えです。

大阪へ旅立つママチャリの朝

昨晩のママチャリダーとライダーと並んでパチリと写真を撮ります。私のカメラはシャッターをきるとホントにパチリといいます。2,980 円、プラスチック製「うつるんです」みたいなものです。さて、テントを持っていないママチャリダーはこの次はどこに寝るのだろうか。偉大なママチャリダーに幸あれ! (*1) 日勝峠をつめる国道は深い森と谷の中を縫うように走ります。それほど高くはありませんが、三角型に切り立った谷を川沿いに走っていると、ときおり奥秩父を走っているような錯覚を覚えます。よく晴れていて日差しは強いのですが、いまいち夏の焼け付くようなパワーがありません。8 月も下旬のせいか、北海道のせいか ... 。

○×林道、ほげたら林道 (名前を忘れた) などの林道の入口を過ぎ、小さなダムを過ぎると傾斜がきつくなります。谷が急に狭くなり、覆道 (*2) が増えます。覆道の中は歩道も路肩も明りもなく、ホコリと暗闇、そして車のゴウ音を背中にうけながら恐怖の連続です。覆道の連続を抜け、やや傾斜が緩くなるころ、あたりを見回すと深い深い森で囲まれていました。トドマツ、エゾマツ、ダケカンバなどの巨木が山肌を緑で埋めつくし、圧倒的な迫力です。おかげで覆道の恐怖もすっかり忘れてしまいます。大雪や然別湖なみの美しい森です。春、秋は新緑や紅葉でさらにすばらしいことでしょう。

日勝トンネル
峠のトンネルの横から「日勝峠展望台」に登る砂利道があり、行ってみましたがたいした展望はありませんでした。わざわざ荷物をおろしてタイヤをスリップさせながら登ったのでよけいにガッカリです。

トンネルを抜けると急坂をころげおちます。白樺峠のほうが展望がよかったですが、日勝峠は峠からの距離、落差で勝っています。涙がちょちょぎれるダウンヒルを飛ばし、重い車体を寝かせてコーナーを切ります。やや舗装の路面が荒れているのが玉にキズです。

道が広くなり、傾斜が緩くなるころ、日勝キャンプ場の看板が左手に現れ、そこに入ります。ひさびさのたっぷりダウンヒルがおわり、焦げ臭いブレーキと疲れた両手に峠越えの実感がわいてきます。北海道では数少ない峠越えの感動が味わえる峠でした。

日勝峠キャンプ場はいいところだと聞いてきたのですが、ゴエモン風呂があるほかはどうということはない気がします。設備はいいですが、テントを張る前にどのマス (砂を平らに敷いたマスの中にテントを張るようになっている) に張るかを管理人に宣言しなければなりません。そのくせ管理人はどのマスが使われているかちゃんと把握してなかったりしてズッコケます。ゴエモン風呂はやたらとけむたいですが、なかなか味わいがあってよいです。湯舟はただのドラム缶だろう予想していましたが、ちゃんとした鉄のオカマでした。足の下にフタをふんづけて入ります。

隣のテン場のマスに "カワサキのナナハン" に乗っている人が来たのでちょっと話をしてみました。バイクを見ると、私が小学生のころに見たような古いバイクです。スプロケットとチェーンとプラグキャップを全部とりかえたとか。走りはよくなったのですが、ブレーキがぜんぜん効かないので苦労すると言っています。フロントのディスクブレーキは穴がないやつでした。このレトロメカぶりはいまどきマファックのブレーキで峠越えをするどこかのだれかといっしょです。(そりゃ私)



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